夫婦が似てくる心理的な理由。離れた場所でも似た行動をする

夫婦円満 2022.08.30

結婚した夫婦を見ていて、「何だかこのふたり似てきたな」と感じたことはありませんか?もしくは、あなたが結婚した後に他の誰かから「あなたたち夫婦、似てきたよね」と言われた経験はないでしょうか?

些細な仕草が全く同じだったり、似た口癖があったり、むしろ顔つきが似てきたり…。夫婦は一緒に過ごす期間が長ければ長いほど、どんどんお互いに影響されて性格や顔つきが近づいて行きます。

そのメカニズムは心理学的にも認められているほど。具体的にどんな理由で夫婦が似ていくのかを一緒に見ていきましょう。


スポンサーリンク

心理学でも言われている「夫婦が似てくる」理由

心理学の面から夫婦を見てみると、結婚後のふたりが似てくるのにはちゃんと理由やメカニズムがあります。

夫婦が似てくるのは「シンクロニー」

心理学用語の中に「シンクロニー」というものがあります。シンクロニーとは、結婚した夫婦の顔や性格などがだんだん似てくる現象のこと。夫婦が似てくるのは、心理学ですでに認められていることだというわけです。

シンクロニーは「今後も良い関係性を続けていきたい」と感じる人同士で起きる、自分をお互いに似せていく現象。

つまり仲が良くてお互いを尊重し合っている夫婦にほど、シンクロニーが起きやすいということです。

ちなみにシンクロニーは夫婦間だけではなく、仲の良い家族や友人などの間でも起こり得ること。友達の口癖やファッションが似てきた…という人も、シンクロニーです。

ミラーリング効果で夫婦は似てくる

仲の良い夫婦ほどあらゆるところが似てくるのは、心理学用語の「ミラーリング」が影響しているという見方もあります。

「ミラーリング」とは、好意を抱いている相手の仕草や言動を真似たり、逆に自分と似た仕草・言動をする人に好意を抱いたりすることを言います。

つまり仲の良い夫婦ほどお互いの仕草や言動を真似る機会が多くあるということ。口癖や振る舞いなどが似通ってくるのも納得ですね。

ミラーリング効果が働くことで、結婚したパートナーの喜びや悲しみに強い共感を示すこともできるようになります。お互いに感情を共有し合って、価値観や考え方も近づいていくのです。

人は自分に似た人を好きになる

人間には潜在意識と言って、無意識の中に存在する本能的な意識が存在しています。その潜在意識の中には、「自分と似た人・共通点のある人を好きになる」というものも含まれているのです。

例えば趣味や価値観、性格、髪や肌の色など…「分かり合える」と思う部分を感じ取れた人に対しては、人は警戒心を抱きません。「仲間」と思って近づいていくのです。

つまり夫婦となったパートナーには、もともと自分との共通点があり、それが好意になって結婚まで漕ぎ着けたのだということ。

もとから似た部分を持って惹かれあったふたりなら、結婚後に似た部分がどんどん露わになっていってもおかしくありません。

お互いに違う性格だと思っていても、結婚してお互いの心が開かれるにつれて、出会った当初に感じ取った共通点が出てくるということもあります。その結果、周囲に「だんだん似てきたよね」と言われるのです。

夫婦が似てくるのは当然。結婚後にふたりが似る理由

心理学的な研究がなされているくらいに、夫婦が似てくるのは有名なこと。心理が働くのはもちろんですが、それを抜きにしたって、結婚しても全く似ない夫婦の方が珍しいのです。

夫婦には、こんな似ざるを得ない理由があります。

生活リズム・習慣が一緒になる

結婚すれば大抵の夫婦が一緒に暮らしますよね。同じ家から出かけて同じ家に帰り、同じ時間に食事や睡眠を取る…。

生活リズムが一緒になると、細かな仕草や振る舞い方、習慣などが夫婦共通のものになっていきます。

例えば離れた場所にいても同じ時間に眠たくなったり、食事の仕方や食べ順、コーヒーの淹れ方が一緒だったり…。

家族として一緒に過ごすわけですから、細かな部分がどうしても似通ってしまうのです。

食事が一緒なので体質まで似てくる

人間の身体を構成するのは、毎日口に入れている食べ物です。口から取り入れた栄養素や成分が身体を構成し、体質を変化させていきます。

つまり毎日同じものを食べて過ごす夫婦は、当然体質や体型なども似てくるというわけです。

実際に体型や体質の違った夫婦でも、結婚生活が長くなる内に

  • ちょっと太った
  • 肌がキレイになった
  • お通じが良くなった
  • 免疫力が強くなった
  • 筋肉がつきやすくなった

こんな共通点が出てくることがあります。同じものを食べて身体を構成しているのですから、当たり前と言えば当たり前。

これは裏を返せば、一緒に食事を摂らない夫婦は、似てくることはない…ということにもなります。食生活がバラバラだったり、そもそも仲が悪いと体質も体型もそれぞれ異なります。

同じ感情を抱き同じ表情をする

結婚すると、自分とパートナーの人生が同じものになります。迎えた困難や喜び、悲しみ…これらは全て夫婦に共通のもの。同じタイミングで泣いたり笑ったりするというわけです。

同じ時間・頻度で同じ表情を繰り返しているうちに、顔つきや表情の作り方が夫婦で似てきます。

表情は表情筋にダイレクトな影響を与えます。夫婦はお互いの表情筋に同じ刺激を与えているわけですから、確かに顔つきが似てくるのもおかしくありません。

顔立ちは違っても、笑った顔や怒った顔が似ているという夫婦はよくいます。家族みんなが笑っている写真を見てみると、笑い方が一緒だったりもします。

夫婦がお互いに合わせるようになる

共同生活をしていくなら、夫婦としてお互いに調子を合わせる必要がありますよね。

  • 物の置き方・片づけ方
  • 料理の味付け
  • ファッション
  • 趣味や娯楽
  • 話し方

パートナーに嫌われないことはもちろん、お互いの妥協点を探っていくうちに、夫婦で決めることになったルールというのは多いかと思います。

お互いに合わせて同じルールを守るうちに、似たような人物像になっているという夫婦はよくいます。

同じアーティストの音楽を好んでいたり、服の畳み方が同じだったり、似たような言い回しをしていたり…。お互いに歩み寄ることのできる夫婦ほど、似た部分が多くなります。

相手のことを自分のことのように感じる

夫婦としての絆が深まると、やがて相手のことを自分のことのように考えだしますよね。

  • 相手が褒められると自分も嬉しい
  • 相手の話す内容を自分のことのように感じる
  • 相手の考えていることが薄っすら分かるようになる

こんな兆候が出てきた夫婦もいるのではないでしょうか?

パートナーを客観的ではなく主観的に見るようになると、夫婦としての一体感が強まり、ふたりが似たような意見・価値観を話すようになります。

妻のしたことを自慢げに夫が話したり、夫の良いニュースを妻が喜んで話したり…。やがて「それ、どっちが言い出したやつだっけ?」と発言主を忘れてしまうことも。

仲良し夫婦は長所も短所も似やすいので要注意!

総合して、夫婦が似てくるのは「夫婦仲が良い証拠」だと言えます。お互いに歩み寄ったり同じリズムで生活を送ったり、趣味やファッションに理解を示すのは夫婦として理想的。全く似てない夫婦よりは遥かに良いことです。

ただし夫婦が似てくるということは、悪い部分・ネガティブな感情まで似てしまうということにもなります。

夫の口癖で妻がスラングを覚えたり、妻の浪費癖で夫まで金銭感覚が狂ったり…。良い部分が似るのは良いことですが、悪い部分まで似てしまわないように注意したいですね。

スポンサーリンク

関連記事